グラン・モンテ
Grands Montets


  シャモニ行きは今回で4回目だ。そして初の冬、スキー山行だ。メンバーは、還暦過ぎたMYさんとSNさんにあと数年で還暦の王様だ。アラ還トリオである。
 今回は、氷河滑りもあるので、スキー道具の他にハーネス、アイゼンなども入っているので、荷物が重い。預ける荷物は20kgを越えてはいけない。成田に着いたらまずはKLMのカウンターにいって、荷物の重量を計ってパッキングのやり直しだ。幸いなことに出発まで3時間も前であるし、季節柄か閑散としていたので気兼ねなく出来た。結局、スキー靴を取り出し手荷物にして、20kgギリギリ未満になってホッとした。12時に成田発。
 ヨーロッパは遠い。機内では4本も映画を見てしまった。(Mamma Mia!、Journey to the Center of the EarthEagle Eye、changeling)
 アムステルダムでジュネーブへ乗り継ぎ。意外なことに雪がない。スケートの国オランダは運河が凍っているかと思ったらまるで春のようだ。ジュネーブが近づいて雪山が見えてきた。19時半着。空港にはひろこちゃんとピーターがお出迎えしてくれていた。いつも有り難いことである。1時間半くらいでシャモニに着いた。
 ひろこちゃん家の隣棟のアパートを借りてもらって(1週間、350ユーロ)そこで寝泊まりした。

 初日は足慣らしのグラン・モンテスキー場だ。アルジェンチエールの町の手前にロープウェイ乗り場がある。9時過ぎに着いたら既に大勢のスキーヤーがいる。Suicaカードと同じ仕組みのチケットを買い、ロープウェイを2つ乗り継ぐと、スキー場最上部に着く。そこは3275m。冬山なのである。稜線付近だけ雲がかかっている。
 長い階段を下りて、コルに降り立つ。滑り始めは凍ったコブ斜面だが、すぐに快適な雪になる。キャッホー!ロープを潜りコースを外れて圧雪されてない雪面にでると、下にアルジェンチエール氷河が見える。少し重ための深雪を滑り降りる。コケまくる。途中からまたコース内に入り、ロープウェイの駅へ戻る。これを2度繰り返す。どういうわけか汗びっしょりだ。天気は快晴になっている。
 ロープウェイ乗り場で順番を待つ間に、持参したビスケットを食べ、テルモスから紅茶を飲む。お昼はこれだけ。カレーを食べ、ビールを飲むという日本流は無い!
 3本目は、氷河滑り。天辺からシャルドネのコルを正面に氷河に向けて滑る。氷河上はなだらかで1本のトレースをどんどん直滑降でゆく。まぁ、天国としか言いようがない。氷河からまたスキー場に滑り込む。
 MY,SNさん達はノンビリ日光浴してたらしい。
 4本目は、天辺から右のロープを潜り抜けて、深雪急斜面を転げ落ちる。
 5本目は全員で天辺からロープウェイ下のコースを滑る。
 しかしまあ、このスキー場の規模はデカイ。ほとんどが非圧雪斜面で急斜面。初心者はいない。皆、上手い。私の多少の自信なんて、たちまち粉々に砕かれて粉雪状態だ。況や、MRさん、SNさんはとても苦労している。世界中のスキーヤーが集まってくるところだと言うが、さもあらん。滑れば滑り込むほどに、面白いスキー場だ。
 最後の1本は、リフトで中腹まで登る。なんか体が楽だと思ったら、本日初めて腰掛けたのではないか。ロープウェイで立ち通し、滑りまくりを繰り返していた。楽なわけだ。
 中腹から麓まで滑り降りて17時頃、初日の足慣らしは終わった。本日の滑降落差、7800m。これは6本滑った標高差の合計であって、滑降距離ではない。実際の滑降距離は、サインやら、タンジェントやらを使って計算しなければならないが、太股がパンパンで計算できない。何キロかは分からないが、ビスケット数枚で1日中滑りまくったのだ。エライ!
 アルジェンチエールの町でビールとワインを仕入れて帰った。


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